令和4年8月3日からの大雨と災害について


概要

気象庁 異常気象分析検討会の分析結果(令和4年8月22日発表)

天候の状況
今夏は全国的に高温となり、特に6月下旬~7月初めは東・西日本を中心に記録的な高温となりました。また、7月から8月中旬にかけては各地で記録的な降水量を観測する大雨が発生しました。
今夏の天候をもたらした要因
6月下旬~7月初めの記録的な高温は、日本付近で上層の亜熱帯ジェット気流が北に蛇行し、上層の高気圧と地表の太平洋高気圧がともにこの時期としては記録的に強まったことが主要因で、これに持続的な温暖化傾向が加わったためとみられます。7月中旬にかけて各地で大雨が発生した要因としては、日本の北方でブロッキング高気圧が持続するとともに、亜熱帯ジェット気流が日本付近で南に蛇行し、上層の寒気の影響を受けやすかったことが考えられます。7月末から8月中旬にかけては、亜熱帯ジェット気流の北上に伴い、北日本付近に前線が停滞しがちで大雨となった一方、西日本を中心に高温となりました。
異常気象分析検討会の分析結果の概要(令和4年8月22日気象庁発表資料から転載)

北日本に停滞する前線や前線上の低気圧に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、北日本 では大気の状態が非常に不安定となっています。
東北地方ではこれまでの大雨により地盤の緩んでいるところがあります。北日本や北陸地方では土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒して下さい。落雷や竜巻な どの激しい突風、降ひょうに注意下さい。また、気温の上がる地域では熱中症にも注意して下さい。

地元気象台等が発表する地域に応じた詳細な情報を確認するとともに、今いる場所の災害発生の危険度を気象庁HP等の「危険度分布」国土交通省ハザードマップポータルサイト(重ねるハザードマップ、わがまちハザードマップ)で確認してください。 今後の予想を含めた最新の情報は地元の気象台が発表した気象情報をご利用ください。 各地の気象台・施設等機関

市民へのメッセージ「2022年夏秋の気象災害に備えましょう」(防災学術連携体 幹事会)(2022/7/15)

地方自治体の防災関連部門

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★ 防災情報マップ

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内閣府 災害緊急情報
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防衛省自衛隊

各学会・関係機関からの情報 ( 防災学術連携体の構成学会の情報は、防災学術連携体事務局までご連絡下さい。website@janet-dr.com )


日本気象学会:「令和4年夏の豪雨」
日本災害看護学会:8月7日より先遣隊の活動を開始 https://www.jsdn.gr.jp/

参考資料


連絡会・シンポジウム

第4回「防災に関する日本学術会議・学協会・府省庁の連絡会」ー自然災害を取り巻く環境の変化と防災政策ー
令和3年7月3日熱海市の土砂災害に関する緊急連絡会
「複合災害への備えー withコロナ時代を生きる」
「あなたが知りたい防災科学の最前線 ―激化する気象災害に備える―」
平成30年夏に複合的に連続発生した自然災害と学会調査報告

Web研究会

第1回「近年の異常気象と地球温暖化、今年の夏の備えも含めて」(2020/6/23)
1)「近年の異常気象と地球温暖化、今年の夏の備えも含めて」   中村 尚(東京大学先端科学技術研究センター教授/気象庁異常気象分析検討会会長/日本学術会議会員/防災減災学術連携委員会委員)   
2)「防災・減災に向けた気象情報の発信について」  橋田俊彦(元気象庁長官/日本気象学会副理事長/防災学術連携体防災連携委員)   
第10回「令和3年8月の記録的な大雨の状況と要因」(2021/9/30)
1)「8月11日からの大雨に関する気象状況と警戒の呼びかけ」  黒良龍太(気象庁大気海洋部予報課長)   
2)「8月中旬の記録的な広域豪雨をもたらした要因について」  中村 尚(東京大学先端科学技術研究センター教授)   
第15回「気候変動下での水害対策について」(2022/07/06)
1)「流域治水とその先〜今考えておかなければいけないこと〜」  小松利光(九州大学名誉教授)  
2)「”by All”での流域治水の推進と直面する課題 ~行政の立場から~」  朝田将(内閣府政策統括官(防災担当)付参事官(調査・企画担当))   


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